説明
真言密教の宇宙観には、二十八の天上界が存在しています。それらの天上は、瞑想をもってするとき、肉体をもちながらも体験することができ、数々の純粋な意識の状態へと導いてもらうことができます。今回のセミナーでは十個の瞑想を行い、次の天上を訪れます。
<瞑想内容>
欲望の天上(最初の六つの世界)
地に住まう神々の世界
空に住まう神々の世界
形のある天上(次の十八の世界)
③〜⑥ 形の世界は、瞑想において四つの意識の完成させることで体験することができます。ここでは、その意識の状態を一つずつご紹介します。この段階には十八の天上が存在しており、セミナーではその天上のすべてに手短に触れていきます。
形のない天上(最後の四つの世界)
最後の四つの瞑想では、形のない天上への旅路を進めていきます。
⑦ ākāśānantyāyatana 空無辺処天—無限のスペースの天上
⑧ vijñānanantyāyatana 識無辺処天—無限の意識の天上
⑨ ākincañyāyatana 無所有処天—非存在の天上
⑩ naiva-saṃjñānasaṃjñā-āyatana 非想非非想処天—思考も無思考もない天上
最後の四つの天上は、きわめて驚くような世界です。この形のない天上における最初の瞑想では、形のある世界から、私たちのマインドを切り離し、無限のスペースと一つになります。
二つ目の瞑想では、無限のスペースから、私たちのマインドを切り離し、無限なる意識と一つになります。三つ目の瞑想では、無限なる意識から、私たちのマインドを切り離し、非存在(non-existence)と一つになります。最後の瞑想では、私たちのマインドを、意識に込められている思考と、非存在の無思考からも、切り離します。
これらの瞑想は、静寂さと、清浄さと、生まれることのない状態へと、導いてくれるでしょう。これらの天上界を超えたところに、カルマを超えた、仏の世界が存在しているのです。